鯉熊の勝利 晩夏の残り火

カープサンフレッチェ。共に8月最後の試合を勝利で締めくくった。私はパソコンでサンフレッチェを、テレビでカープを観戦し、おまけに勝利が見れて、最高の“夏休み”となった。

 先ず、鯉。昨日の嫌な嫌な敗戦の流れをキレイに断ち切った。先制すれば、勝機は見える。そう感じた。昨年までの代名詞「逆転のカープ」はもはや、“死語”なのではないか。リーグ優勝功労者の田中、バティスタ、一岡、中崎…彼らが各々の事情で戦列を離れ、分かりきっていた事だけれど、丸やエルドレッド、新井を欠いたスタートであった。ここ数年で最も厳しいペナント・レース。夏場、それを非常に強く感じた。近づいても近づいても離れてゆく、巨人やベイの背中が遠く感じる中、キーマンの九里が実力を発揮した。大瀬良や野村といった先輩の背中はそう遠くないはずである。

 熊、上位戦線に食らいついた。夏のピークも過ぎ、優勝という文字がチラつき始めていなくもない。関東のビッククラブが主に上位を占める中、暫定でも4位。何より誇らしい。決してどハデな移籍では無かったが、今日スタメンのレアンドロペレイラが結果を残した。個々の選手に課題が垣間見えたが、チーム力は間違いなく向上している気がする。潤沢でない資金力の中で、ACLのグループ突破、天皇杯ルヴァン杯のタイトル獲得チャンス、そしてリーグ戦。国内の3大タイトルに挑めている。この現実は、心から誇れる。

 応援しているチームが結果が出ているときは、不満やストレスが少ないが、勝てないときに、色んな形で、心身のバランスが崩れてゆく。9月、10月とシビアな季節に入るが、どう精神状態を保つか、自分も試されている、と強く感じる。