魅惑の左腕リレー

 カープが、勝った。日曜日の夜にしてこの爽快感は、何だろう。カープが日曜日に勝つと月曜日の訪れがさも愉快なものであるかのような錯覚に陥るのが、鯉を愛している者の性なのではないだろうか。 

 今日は、なんといっても投手陣。なかなか打てない試合が多い中、本当によく踏ん張って我慢して投げていると思う。立ち上がりこそ不安定ながら試合を作った先発のジョンソン、7回を今旬の男、中村恭平。8回はレグナルト、9回にフランスアという助っ人コンビの継投。登板投手全員がサウスポーという稀に見るリレーで4-2という僅差の試合をものにした。雨の日のジョンソンは皆さんご存じの通り、精細を欠くことが多い。この日は立ち上がりから慎重な投球っをしていたといえ、球数も早いイニングからかさんでおり、「ブルペンデー」になりそうな予感はあった。ただ、前回登板で5回で降りていたことと指名打者制があるという事情もあり、意地の続投。6回を2失点にまとめる投球。まだ本調子とはいえないであろうが、6勝目。今年も頼む。

 楽天先発の岸孝之に異常なまでに相性の良いカープ打線。この日は久しぶりの二桁安打。復調は喜ばしいことであるが、代わりに出てくる選手のバッティングに注目してみると、坂倉、曽根、野間。三振を喫する。代打の難しさや普段と違った相手との対戦のやりにくさはあると思うが、日本シリーズなどの短期決戦では通用しないはずである。そこを乗り越えていくことが交流戦の教訓(まだ終わっていないが)だと信じたい。

 金曜日に期待の左腕・床田寛樹がめった打ちされ、涙の降板。先日不甲斐ない投球で登録抹消となった野村祐輔やアドゥワ誠も同様にパ・リーグ破壊力の前に登録を抹消となった。中崎翔太も苦しい投球が続き、自らの役目を事実上譲ることとなっている。4連覇に向けて、変化も必要であるが、現有戦力の持続も必須であうと思う。今日は先輩左腕4人が床田の仇を見事に討った。巨人を筆頭にセリーグのどこの球団も競った試合をしており、負けが込んでいるカードの続くカープも当然、気を抜くわけにはいかない。明日から月曜日が始まるが、野球の勝敗で気分のムラなく家庭で過ごせること、この結果によりカープファンのお父さん達が気分良く過ごせること、そしてカープファンに育ててくれた私の父親に感謝したい。